遥か~新選組桜華伝~


ドクン…ドクン…ドクン…


緊張して何も答えれずにいると…


ギュ……


沖田さんの腕に抱きしめられた。


「……っ」


鼻をかすめる沖田さんの匂い。


顔が熱くなって鼓動が速くなっていく…。


ドキドキしすぎて…壊れそう……。


「他の男に襲われかけるなんて…
堪えられないって言ったでしょう?」


耳元で切なげな声が囁くから……


「ごめんなさい…」


うつむきながら目を伏せた。


「今回のことは許してあげます」


そう言って…沖田さんは私の頬に手を添え、自分のほうを向かせる。


「ただ、もっと気を付けたほうがいいですよ。
遥さんは可愛いんですから」


目を細め、クスッと笑うのが見えた。


ドキ…ッ


また胸が音を立てる。


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