遥か~新選組桜華伝~









次の日の昼下がり……。


今日は一日お休みだった私は、中庭で素振りをしていた。


「いち…!に…っ!」


今まで毎日稽古を続けてきたせいか、一日でも休むと体が落ち着かない。


「きゅう…!じゅっ…!」


よし…500本!


区切りもいいし少し休憩しよう…!


そう思って…縁側に座り、手ぬぐいを顔に当てる。


稽古用にと、沖田さんが貸してくれた手ぬぐい。


ひだまりのような優しい香りが鼻を掠める。


「沖田さんの匂い…」


ふと、昨日の光景が頭に思い浮かぶ。


私……。


沖田さんとキス…しちゃったんだよね……。


って……


「また思い出してる……!」


かぁあっ//と一気に顔が熱くなった。


私ってばどうしちゃったの……。


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