遥か~新選組桜華伝~
「そういう遊びも、たまには必要だろ?
男ばっかとつるんでても、士気が下がる。
それとも何だ?おまえが、俺らの相手をしてくれるのか?」
ニヤニヤとしながら言われて、慌てて首を左右に振った。
「なら、いいだろ?
これ以上男の事情に入ってくんなよ」
土方さんはしっしっと払う手つきをする。
何よ……。
心配して損したじゃない。
「怒んなよ」
そう言って、私の肩に手を置いた。
「代わりと言うのはなんだが、
今日は美味いもん食わせてやるからよ」
「美味しい…もの?」
「あぁ。知り合いの店を予約してるんだ」
いつもの勝気な笑顔を浮かべ、親指でクイッと外を指した。