遥か~新選組桜華伝~
「は、はいっ」
急いで身なりを整え、襖を開ける。
「おはようございます。今日はいい天気ですね」
現れた沖田さんは、朝日の輝きに負けない笑顔をしていて。
すごいきれい……。
「お、おはようございます、沖田さん。
そうですね…!」
つい見とれてしまいそうになって目を逸らすと…
「へぇー。あんたが隊内で噂になってた女医者だな」
沖田さんの後ろ、見知らぬ男の子がひょっこり顔を覗かせていた。
藍色の大きな瞳の童顔な顔立ち。
わ、かわいい。
「彼は藤堂 平助(とうどう へいすけ)。
幹部では最年少なんです」
沖田さんが紹介してくれる。
「初めまして。遥と言います」
ペコリとお辞儀した。
「遥かー。うーん。おまえ桜色の目してるから…」