遥か~新選組桜華伝~

四 オオカミだらけの宴!?










コンコン


副長室の襖をノックする。


「土方さん、入ります」


部屋に入ると、奥に正座していた土方さんが顔を上げた。


「…遥か。どうした?」


そう聞いてくる土方さんの手には刀とそれを拭く白い紙。


どうやら刀の手入れ中のようだ。


「作業中にすみません。
実は…土方さんにお願いがあって来ました」


「言ってみろ」


土方さんは作業の手を止めると…こちらを見つめ静かに言った。


ドキ…


鋭い視線に見つめられるだけで音を立てる心臓。


やっぱり緊張するけど…。


ギュッと握った手を胸に当て、土方さんを真っ直ぐ見つめた。


「私を…巡察に同行させてほしいんです!」


「……っ」


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