君のすべてに
偽りの自分
今日から夏休み。
中学校最後の夏休み。
「莉里帰ろ~」
受験生ということで周りの友達は塾に行きだしたりして、先生たちの口癖になっている『夏が勝負だぞ!』も、もういい加減聞き飽きてやっと念願の夏休み。
「ちょっと待ってぇ」
ホームルームも終わり、隣のクラスのサキが迎えに来たので急いで鞄を持ち教室を出た。
「げっ!カバちゃんがこっちにくるんだけど!」
あと数メートルで靴箱というところでサキが前を指指しながら逃げる体制になっている。
確かにカバちゃん(学年主任)が私たちの方に向かってきている。
「逃げるぞ」
この言葉を合図に二人は靴を履かずに校門に走り出した。
「ゴラァ~!!お前等止まれぇ~」
後ろからカバちゃんの怒鳴り声が聞こえるが、「カバちゃん~!お疲れぇ。ばいばぁい」と、馬鹿にしたように声をかけた。
中学校最後の夏休み。
「莉里帰ろ~」
受験生ということで周りの友達は塾に行きだしたりして、先生たちの口癖になっている『夏が勝負だぞ!』も、もういい加減聞き飽きてやっと念願の夏休み。
「ちょっと待ってぇ」
ホームルームも終わり、隣のクラスのサキが迎えに来たので急いで鞄を持ち教室を出た。
「げっ!カバちゃんがこっちにくるんだけど!」
あと数メートルで靴箱というところでサキが前を指指しながら逃げる体制になっている。
確かにカバちゃん(学年主任)が私たちの方に向かってきている。
「逃げるぞ」
この言葉を合図に二人は靴を履かずに校門に走り出した。
「ゴラァ~!!お前等止まれぇ~」
後ろからカバちゃんの怒鳴り声が聞こえるが、「カバちゃん~!お疲れぇ。ばいばぁい」と、馬鹿にしたように声をかけた。