忘 恋

今では、親父より俺がいないと
会社は、成り立たないまでに
なっていた。

そんな時、ルナが、副社長室にきて
「ルイ、子供が出来たの。
あ~、あの時の子よ。」
と、言った。

俺は、なんの感情もなく
「そうか。」
と、言った。
ルナの子やら、嬉しくもない。

それから、暫くしてルナは、
男の子を産んだ。
ルナが『 翔 』
と、勝手に名付けた。

翔が、二歳になった時
ルナは、男を作り海外に
逃亡した。

親父の怒りは、凄かったが
元木家と話し
ルナは、病気療養に海外へ行った
ことにして、
高野家から籍を抜いた。

翔は、俺の籍に入れ
家政婦と俺の姉の心咲が面倒を見ていた。
夜は、俺が見る。

俺の仕事が早く終わるときは
家政婦が作った飯を食わせ
風呂に入るように言って
寝せる。

会話なんか、ほとんどない
翔は大人しくて、手がかからない子だった。

そんな時、姉から
「留衣。
翔は、三歳になるのよ。
そろそろ、幼稚園に入れたら。
本来なら保育園だけど。
翔は、手がかからないから
幼稚園の年少から入れたら。
それと!
あんた、少しは、
翔に優しくしなさいよ。」
と、俺を叱った。
「ああ?必要ない。
それより幼稚園は、何処がいい?」

「みどりの森幼稚園が
評判いいらしいよ。
申込書もらって来ようか。
ここからも近いし。
頼めば、延長とかも
してもらえるみたいだから。」
と、言ったから

「ああ、頼む。」
と、言った。
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