忘 恋

次の日も、心咲さんが来てくれて
翔君を頼んで
私達は、私の実家に向かう。
実家まで一時間かかる。

着くと
お父さん、お母さんが
待っていてくれた。

留衣が、
「始めまして高野留衣と
もうします。
今日は、急なお願いをしまして
申し訳ありません。」
と、言うと

父は、
「わざわざ、遠いところ
大変でしたね。
私は、父親の大智です。」
「私は、母親のゆきです。」

留衣は、
「少し長くなりますが
私の話を聞いて頂けますか。

私は、雫さんが大学生の時
一度お付きあいをしていました。
ですが、父の意向で
政略結婚をしました。
その時に雫さんと別れたのです。
彼女が、入院したことが
あると思いますが、その時です。

父親を跳ね返す力がなかったとは
いえ、雫さんを傷つけたことに
かわりありません。
申し訳ありませんでした。

その時の結婚で
翔と言う三才の息子がいます。
私は、妻となった女性を愛することが
出来ず‥‥‥
彼女は愛情を求め余所に男性をつくり
海外に行きました。
それを気に離婚をし
私は、精力的に仕事に専念しました。

そんなときに、息子の翔が
幼稚園に入ることになり、
その幼稚園に雫さんが
先生として勤務していまして、
私達は再会しました。
私は、雫さん以外を愛することが
できないとはいえ、結果的には
妻だった彼女も傷つける
事になってしまいました。

こんな私ですが、雫さんを心から
愛しています。
私との結婚を認めて頂けませんか。」
と、言った。
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