【短】アイツの秘密

「ほらぁ~さっさっと席つけぇ―――!」

「あっやばっ!!かばじぃ来ちゃった。じゃぁ席戻るね」

「うん♪」


奏茄は、自分の席に急ぎ足で行っていた。

近いのに。

可愛いっ!!



あっ!そうそう。

かばじぃとは、私たちの担任の先生のこと。

本名は、樺痔直仁(かばじなおひと)

なんか、年齢が若いわりには老けてるからって理由で、名字のかばじに小さい“ぃ”を付けて「なんか“じぃ”って“じじぃ”みたいで良くね!?」ってなったらしく…“かばじぃ”になったらしい。

なんか可愛そうなんて思いながらも、面白いからついつい“かばじぃ”って呼んでしまう。


「今日は、転校生を紹介するぞ!」

かばじぃが、教卓を叩きながら言った。

「まじ!?女!?男!?」

「男だ!」

「なんだ……」

男子たちは、なんだかテンションが下がったみたい。


でも…。

その変わりだか、なんだか分からないけど、いきなり女子たちが騒ぎ出した。

< 2 / 42 >

この作品をシェア

pagetop