【短】アイツの秘密
「ほらぁ~さっさっと席つけぇ―――!」
「あっやばっ!!かばじぃ来ちゃった。じゃぁ席戻るね」
「うん♪」
奏茄は、自分の席に急ぎ足で行っていた。
近いのに。
可愛いっ!!
あっ!そうそう。
かばじぃとは、私たちの担任の先生のこと。
本名は、樺痔直仁(かばじなおひと)
なんか、年齢が若いわりには老けてるからって理由で、名字のかばじに小さい“ぃ”を付けて「なんか“じぃ”って“じじぃ”みたいで良くね!?」ってなったらしく…“かばじぃ”になったらしい。
なんか可愛そうなんて思いながらも、面白いからついつい“かばじぃ”って呼んでしまう。
「今日は、転校生を紹介するぞ!」
かばじぃが、教卓を叩きながら言った。
「まじ!?女!?男!?」
「男だ!」
「なんだ……」
男子たちは、なんだかテンションが下がったみたい。
でも…。
その変わりだか、なんだか分からないけど、いきなり女子たちが騒ぎ出した。