【短】アイツの秘密
「お前さ……香苗を手に入れたければ、卑怯な手使わないで、正面からぶつかってこいよ!!!!モテるからって、女が全員お前のこと好きになるわけじゃないんだからな!!香苗も香苗だっ!!!!俺近づくな!って言ったよな?なんで信じねぇんだよ!!なんで守んねぇんだよ!!………襲われてんなよ」


奏多は私の手を引っ張ってきた。

「なっなにすんのよっ!!」

生徒会室を出たあと、私は教室に連れてこられた。

「きゃっ」

壁に押し付けられた私は、奏多を見つめていることしかできなかった。

「アイツに、何されたんだよ……」

「………うぅっふぇっっ…!よっうっくっ覚えてっふぇっない」

「………」

「でもっうっファーストふっうっキス奪われた」


あれが私の初キスだったのに…。

いい人だと思ってたのに……。


チュッ

奏多が、私の顎をつかんで上にグッっと上げてきて、キスしてきた。

「なっ……んで?…」

「消毒」







†奏多†

「消毒」


気付かない間に、香苗って呼び捨てにしてて。

いつの間にか香苗にキスして、そんな言葉を吐いていた。





俺……

アイツにムカついてた。



俺……


香苗のこと好き……だ…。
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