ぎゅってしてもいいですか。





私も腰を下ろし、ひと段落してから、ありがとう、と呟く。





───なんだか落ち着かない。


永澤くんとの距離は、そんなに近くないはず。


それとも、この小悪魔のカッコのせい?


……よく分からないけど。



だが、そんなことを思うのは、永澤くんが私を見つめてるからだとすぐに気づいた。



視線と視線が交差する。



永澤くんの目は、どこか悲しそうだった。








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