ぎゅってしてもいいですか。
「好きだよ────────!」
一瞬の間を置いて、放たれたのはそんな言葉。
場を静寂が包む。
「大っ好きだよ────────!」
もう一度息を吸ってから、ステージの上にいる私にも届くように、大きな声で叫ぶ。
永澤くんは叫び終わると、照れくさそうにニッと笑う。
会場中、みんなが永澤くんと私の間の視線を行ったりきたりして。
「────────ッ!!」
私はすぐさま顔が赤くなるのを感じた。