ぎゅってしてもいいですか。
けど、入った途端ギューギューで。
朝早く来たっていうのに、もう通勤ラッシュにつかまったの?
さすが都会。
ちょっと怯えつつ、人の中に入る。
そしたら、誰かに服を引っ張られた。
自然とそっちへ引き寄せられ、誰かの身体にぶつかって。
「危ないから……離れないで」
耳元でそんな甘く優しい声と言葉が掛けられる。
振り向くと、永澤くんで。
「わ、わゎっ!ごめんね!」
身体が密着してるもんで、慌てて離れる。
けど、永澤くんによってまた元の位置に戻された。