ぎゅってしてもいいですか。
「ん〜、そんな笑顔でそーゆー事言っちゃダメでしょー。
お世辞にしても男はみーんな嬉しくなっちゃうよ?」
私をじっと見つめ、口のはしっこを不敵に上げる。
その顔は、どんな奏人さんよりも魅力的で……。
不思議と魅入ってしまう。
この人絶対モテるだろーなぁ……。
そー感じさせる何かがある。
「ま、そんなことは置いといて。そろそろ本格的に探す?
……それとも」
テーブルにひじをついて頬杖をし、私をチラッと見た。
「いっそのこと、このまま一緒にいる?」
微笑みながら色っぽい声でつぶやく。
これが大人の余裕?……なんて。