ぎゅってしてもいいですか。
……え?
「……んなッ、わけ、な、ななないじゃないですかっ」
慌てて奏人さんの身体を両手で押す。
なんか前とキャラちがう気がするんですけど?!
「ごめんって。ウソだから〜。そんな拒絶しないでよ」
いつものチャラい調子に戻り、ホッと胸をなでおろした。
びっくりしたよ……、もう。
冗談に聞こえなくて怖い。
「ホントに驚いたんですからねっ」
「ふふ、ついからかうの面白いなーって思っちゃってさ☆」
明るい笑顔で言いのける。
全く……変な人だなぁ。
2人でアハハっと笑っていると、突然店のベルが鳴った。