ぎゅってしてもいいですか。

「……んあぁー、もー……!!どーしてそんな……かわいーことすっかなぁ……」



前髪をクシャっとさせて頬を赤く染め、ため息をつきながら

ジト目の悩ましげな表情で睨んでくる。




か、かわい……っ？！




その言葉に、思わず身体が反応して、

顔がボンッと赤くなった。



「俺が月乃に触れないよーにしてること、分かったでしょ？

そーゆー顔とかされっとホント困る」



イジワルで言ってるのか、はたまた、素直な気持ちで言ってるのかは分からなかったけど、

なんだか嬉しい。




そんな気持ちでニヤニヤしてると、永澤くんがまたため息をついて。





「……ふぅ〜ん……。その顔とか止めないんだったら、俺も我慢しないよ？」



ふっと意地悪く不敵に微笑むと、私の顔をのぞき込んだ。