ぎゅってしてもいいですか。
不意に首筋から耳にかけて、永澤くんの髪の毛が触れた。
ファサ……と小さな音を立てながら、ゆっくりとくすぐっていって。
「……んっ……あ」
思わず口から声が漏れる。
その途端、永澤くんはガバッと私の身体から自分の身体を離した。
「……っごめん、やりすぎた」
顔を真っ赤にして、視線をずらす。
あ、あの、えーと、私が変な声出したからですよね……?
申し訳ないけど、少し嬉しかったりして。
だって、それだけ愛されてるってことだもん。
まぁ、ちょっと悲しかったりもするけど。