ぎゅってしてもいいですか。





何か大きな黒幕のようなものを感じながら、落ち着きなくそわそわ。



はやく始まって、はやく終わって欲しい……。



頭にあるのはそれだけ。





肘置きに腕をまるごとあずけ、背もたれにゆっくり体重をかけた。



まぁ、ちょっとの我慢。寝てれば起きる頃には終わってるだろう────。






そんなことを考えてたら、ほんとに眠くなってきて。




……おっ、これはいい感じかも。




ぐっすりねむ────ひゃあぁぁあっ?!








かろうじて声は出なかったが、心底驚いて、眠気がすっ飛んだ。



だって、手……繋いできたんだもん……っ!そんなのずるい……。



いきなり私の手に遥輝先輩のものだと思われる手が絡んできた。






「ちょ、先輩、手────」



あわてて離そうとする。



「ダメ。離さないから」



さらっと爽やかスマイルで笑って。





ああぁぁぁ────────!!!!!!



やだやだやだ!!


手汗ヤバイっ!!






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