ぎゅってしてもいいですか。







男子トイレに着くと、早速真島がこっちを振り返った。




誰一人いない男子トイレ。




廊下で大勢のはしゃぐ声が聞こえて、多分トイレの中からの声は漏れないだろう。




「実はさ……折り入って話したいことがあって」




頭の後ろをポリポリとかく。



俺よりも背が高い真島を見上げる。



まー、もともと俺が身長ないだけだけど。




たまに羨ましくなる。





「……なに?」




低い声を発してしまった。





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