ぎゅってしてもいいですか。
「もーとにかく、やっぱ俺月乃のこと、すげー好きだぁ……。大事にしたい……」
顔を私の首筋に埋め、語尾をかすれさせながらそう小さく言った。
「だから、ずっと近くにいてください……」
照れたような声が保健室に響く。
……そんなふうに思っててくれたんだね。
すごくすごく、大事にしてくれてるみたいで嬉しい。
「うん……。私こそ、ごめんなさい……」
しゅんとうなだれて謝る。
「情けとはいえど……内緒にしちゃって。……私も色々悩んだけど……
やっぱり好きだよ。……永澤くんのこと」
……あぁ、授業、もう終わっちゃうな。
でも、なにより永澤くんと一緒にいられることが幸せ。
────だから、いいの。
一呼吸置いて、にこっととびきりの笑顔を見せた。