ぎゅってしてもいいですか。
まずは横からいってみる。
ほっぺの辺りへ口を持ってく。
「……っ」
……無理だぁ。
続いて真ん前から。
目をつむる綺麗な顔の永澤くんが見えて。
「────────〰〰〰〰〰〰ッ」
やばい、もっとダメだった。
寸でのところでぴたっと止まり、プルプルと震える。
「……何?焦らしてんの?」
永澤くんの意地悪そうな声が聞こえた。
「ち、違う……っ!」
一生懸命やろうとしてるんです!