ぎゅってしてもいいですか。
「……もう、私、好きになるのやめたんだ。これ以上は辛いだけだから」
「……そー……なんだ、ね……」
南緒はずっと、否定したりせずに話を聞き続けてくれた。
……ありがと、南緒。
聞いてもらってなんだかスッキリしたよ。
ミルクティーを飲みながら、ほっと一息つく。
「だから、南緒はなんも悪くない。むしろ、叶わない恋なのに追っかけてる方が変だった。
……教えてくれてありがとう」
ふっと優しく微笑む。
……うん。終わったんだ。終わったんだよ。
「そんなこと……っ。……ないって言いたいけど、詩星が決めたことなら、うちも何も言わない……」
下唇をかみしめて、ポツリと呟いた。
……ありがとう。
これでやっとあきらめがつくよ。
「……でも、なんかあったら……いつでも言って?」
「うん!もちろんっ」
だいすき、南緒。