ぎゅってしてもいいですか。
────私が悩んでる間も、文化祭への準備は着々と進んでいた。
永澤くんと接する機会が全然ない。
そんな中でも、どんどんそんな日数は増えていく。
このまま、ずっと辛いままなのかな……。
話すことはおろか、目が合うこともない、接する機会がないというのは悲しい。
叶わないってことは分かってるけど……こんなの辛いよ。
せめて……なにかで交わりたい。
忘れようって思ってる。……でもこんなのってわがままかな?
私……やっぱダメだな……。
そんなことを考えちゃうんだ。
✲*゚
寝る前のベッドで、深い深いため息をつく。
毎日、その繰り返し。
月は、雲に隠れて見えなかった。
明日は……話せるかな。
いや、話しちゃダメか。
どーしてもダメ……。