ぎゅってしてもいいですか。
>>17 諦める?
「あーっと……この背中のをしめればいいわけ?」
相変わらず真っ赤な永澤くん。
「うん!そーそー。お願いしますっ」
そんな永澤くんに、ちょっと意地悪。
へへ、可愛い。
今キツくて手が届かなかったチャックを、しめてもらってるんだ。
そしたらやっぱり、永澤くんは顔を真っ赤にしちゃって。
今回は、私のSが発動してしまったらしく。
まあ、前いじめられたからね。別にこれくらいいいでしょ。
永澤くんの手が背中に触れる。
「んっ……」
「わ、悪ィ」
「ううん、ごめん、大丈夫。くすぐったくて……へへ」
「そ、そか。気をつける」
「……うん、ありが……ひゃあっ!」
「ごごごめんっ!」
私の大声に反応するかのように、永澤くんも慌てたように謝った。
そんなこんなしているうちにようやくチャックがしまり、
こんな意地悪を企んでいた私でさえほっと胸をなでおろした。
「やっとしまった……」
真っ赤でなぜか息があらい永澤くん。
ふは、面白い。そんなに焦ってどーしたんだろ。
「てかさぁ……」
ひと段落ついたあと、椅子に座り、私の方を向く。