【短編】ご主人様は生徒会長
☆1☆
カーテンの隙間から、温かな日差しが差し込む。
目を開けて、時計を確認した。

かなり、早起きしたみたい。

今日から、私は高校生。
早く起きて、準備しよう。

そう思っていたら、腹の虫がうるさく鳴き出す。
パジャマのまま、リビングに向かった。

眠気はまだまだとれなくて、あくびをし、目をこする。


「おはよう、ひよりちゃん」


ぱちっ、と目を開け、一旦停止。
そして、目をこする。

また、ぱちっと目を開ける。

…この男の人、ダレ?


「お腹空いたよね? 朝はパン派? ごはん派?」


「ご、ごはん派…」


分かった、と頷きご飯をよそう見知らぬ男の人。


「…って、ちょっと待たれーい!」


ちょっと日本語がおかしくなったけど、そんな事はどうでもいい。

この状況は、一体ナニ?


「あ、あの…あなたはダレですか?」


とりあえず、聞くのはそれだ。
私は間違ってはいない。


「僕? 僕はひよりちゃんの新しいお父さんだよ」


…ナンダッテ? 

私のお父さんは5歳の頃、事故で亡くなって。
それからはずっとお母さんと2人で過ごしてきた。

ちなみに、ひよりとは私の名前。
平沢(ひらさわ)ひより。
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