【短編】ご主人様は生徒会長
「この子、平沢ひよりさん。 新入生で、生徒会に入れたいと思ってるんだけど、いいかな?」


「翠がそうしたいなら、いいんじゃないでしょうか」


生徒会長って、敬語なんだ。


「あと、堀田実花さん。 もう入部届けも書いてもらってるんだけど。 会計補佐についてもらう事にしたから」


「ああ、求の補佐か…見つかって良かったですね」


ニコリと笑う生徒会長。
求って誰だろう、と首を傾げていた。


「で、平沢さんは…」


立花さんは嬉しそうに笑って、言った。


「生徒会長のお手伝いをしてもらうから」


生徒会長の…お手伝い?
それって、副生徒会長の仕事じゃないの?


「平沢さん、生徒会長の身の回りのお世話お願いできるかな」


「へ? 身の回りのお世話って…」


立花さんは、うーん、と考え込んだ。


「あ!そうそう、えっとね。 例えて言うなら、大地がご主人様で平沢さんがメイドって感じかな」


…メ、メイド!?

生徒会長がご主人様で…私が、メイド…?


「それ、面白いですね。 翠」


「でしょー? あ、ちょっと待ってて!」


立花さんは部屋を出て、すぐ戻ってきた。
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