【短編】ご主人様は生徒会長
「………ぶっ!」


…ぶ?
生徒会長は口を押さえながら肩を震わせている。


「めっちゃおもろい! なんやねん、その格好!」


…関西弁?


「まさか、ほんまに着るなんて思ってへんかったわ、あははっ! あかん、腹いたいっ!」


床にころがってバタバタと足をバタつかせる生徒会長。

さっきと、イメージが…。


「はー、笑った。 あ、どしたん、その顔。 ああ、この関西弁? 高校入るまでは大阪に住んでたからそれでやねん。 いつもは敬語で関西弁出るの押さえてるんやけどなー」


「はあ、そうなんですか…」


生徒会長は、床に落ちていたカチューシャを拾う。
さっき立花さんに渡されて、つけなかったやつだ。


「これで完成や」


生徒会長がつけたのは、ねこ耳。


「ぶはーっ! やばい、めっちゃウケる。 似合いすぎ!」


…てか、笑いすぎでしょう。


「お前、絶対そのテの奴らに好かれそうやな。 ちょっと、『にゃー』って鳴いてくれへん?」


「に、にゃー?」


「あははははっ! ほんまに鳴いたー!」


…なんなの、この人。


「あー、笑ったわ」


そうですね、かなり笑いましたね。
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