【短編】ご主人様は生徒会長
「あ、すごい重箱…」

お弁当、あったんだ。

しかも、けっこう残しちゃってる。
三段くらいあるしね。私なら余裕で食べるけど。

ご主人様は…と見渡すと、ベットで寝ていた。

ご飯食べて眠くなっちゃったのかな。
なんか、子供みたいだなあ。

掛け布団をかぶせると、スースーと寝息をたてていた。
てゆうか、やっぱ綺麗な顔立ちしてるなあ…。

サラサラの黒髪、整えたような眉、長いまつげ。男の人なのに白い肌。そして、細い。シャツの隙間から見える鎖骨が、色っぽい…なんて何考えてるんだろう。


「…なに見とんねん」


「へっ!?」


いきなり目が開いて、ビックリした。


「お、起きてたんですか?」


「おう、ちょっと目瞑ってただけや」


ぎゃー!恥ずかしい!
顔から火が出そう!


「ずーっと見てたな、俺の事。 食われるかと思ったわ」


「く、食うって…!」


そ、そんな事、しないもん!
と言いたいけど口はただパクパクするだけで何も言えない。


「別にええで? ちょうどベットもあるし」


「ななな、な…」


まだ口がパクパクして、うまく喋れない。
< 23 / 37 >

この作品をシェア

pagetop