【短編】ご主人様は生徒会長
☆2☆
「ひよりちゃん、おはよう!」


幼稚園の頃からずっと友達の堀田実花(ほったみか)ちゃん。
背が高く、おっとり系。


「おはよー」


「どうしたの? 元気ないね?」


さすが幼なじみ。分かるんだなあ。


「実はね…」


私は、朝の事を全部、実花ちゃんに話した。


「あははっ! 真由美さん、おもしろーいっ」


真由美さんとは、お母さんの名前。
おばさん、って言ったら怒るので、名前で呼んでるらしい。


「面白くないよっ! もう、家に帰りたくない」


「じゃあ、一緒に部活やる?」


学校にいても、あの人はいるから嫌なんだけど。
家よりは、いいか。

ずっと帰宅部だった私だけど、大丈夫かな。


「入学式終わったら、部活見にいこう! ねっ!」


「…うん!」


それから、入学式をやって、教室で自己紹介などをした。

部活は強制的に入らなくてはいけないらしい。
ちょうどよかったかも。

今から、部活説明会があるらしい。
とは言っても、参加は自由なので、すでに決めている人や、部活の推薦で入った人達はさささっと入部届けに記入したりしていた。

でも、入りたい部活なんて無いなあ…。
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