【短編】ご主人様は生徒会長
「ヘイ、ガール! もっと手つきよく! もっとかきまわして!」


「ハ、ハイ!」


「お菓子作りは筋肉をフルに使うからね! 毎日やってればミーのような肉体美に…」


いや、ならねーよ。
ムサいマッチョにかこまれて、ケーキ作り。

それがちょっとなんか嫌だった。
出来たケーキをもらって、他の部活をウロウロするけど、他にいい部活が見当たらない。


「他、行ってないとこどこだっけ?」


「えっとねー、文化部は…」


実花ちゃんはパンフレットをみながら言った。


「もう無いみたいだね」


「そっかあ…」


私と実花ちゃんは肩を落とす。


「どうしたの?困り事かな?」


そこに現れたのは、めちゃめちゃキレイな人だった。背も高くて、モデルみたい!


「私、この学校の副生徒会長をしている立花翠(たちばなみどり)っていうの。何か困ったことがあったら教えてね」


キラキラと輝く笑顔に圧倒される。


「ええと…私たち、部活が決まらなくて…」


そう言うと、立花さんはウンウンと頷いた。


「じゃあ、生徒会に入っちゃう? 生徒会に入れば、部活に入らなくてもオッケーって事になってるの」


そうなんだ…。
とういか、生徒会って簡単に入れるものなのかな。


「着いてきて」

立花さんにそう言われて、一番上の階に上がった。
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