【短編集】とびっきり、甘いのを。
「はあ?そんなの俺だって荷物くらい持つよ」
「え…」
「俺がマネージャー手伝ったら俺のこと好きになる?」
「1人じゃ部活にも来ないヤツが何言ってるの。
ほら、早く行くよ」
校則違反の茶色い髪が、窓から差し込む光に透ける。
綺麗なダークブラウンの瞳が、私の姿を映し出す。
年下のくせに、1人じゃ部活も来ないような子供のくせに、その表情は一人前に色っぽくて。
なんだか、ドキドキしてしまった。
からかってるだけ、だよね。