【短編集】とびっきり、甘いのを。



「俺のこと、好きなの?」






ぴくりと反応する陽奈に、ゆっくり近づく。




「なあ、答えろよ」





俯いたまま何も言わない陽奈の頬に触れて、無理やりこっちを向かせれば。



真っ赤な顔で、泣きそうな瞳。


マシュマロみたいにふわふわした、この顔。



俺の大好物。






「ほら、言えよ」





恥ずかしがる姿を見たかったのは、俺の方なのに。







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