好きの代わりにサヨナラを《完》
「ほのか、あのね……」
いつもは下ろしている髪を一つに束ねた美憂が、あたしの前でしゃがみこむ。
「あたし、一ノ瀬恭平に誘われちゃった」
「えっ……?」
「今度、二人で一緒に遊ぼうって」
言ってる意味がわからない。
一ノ瀬恭平は、瑠菜と付き合ってるんじゃないの?
どうして美憂にまで声かけるの?
ただの遊びってこと……?
「……行かないほうがいいと思うよ」
「でも、事務所の先輩だし」
「実はね……」
あたしはまだ芽依と話している瑠菜の姿を確認してから、美憂にそっと耳打ちした。
いつもは下ろしている髪を一つに束ねた美憂が、あたしの前でしゃがみこむ。
「あたし、一ノ瀬恭平に誘われちゃった」
「えっ……?」
「今度、二人で一緒に遊ぼうって」
言ってる意味がわからない。
一ノ瀬恭平は、瑠菜と付き合ってるんじゃないの?
どうして美憂にまで声かけるの?
ただの遊びってこと……?
「……行かないほうがいいと思うよ」
「でも、事務所の先輩だし」
「実はね……」
あたしはまだ芽依と話している瑠菜の姿を確認してから、美憂にそっと耳打ちした。