好きの代わりにサヨナラを《完》
「ほのか、お誕生日おめでとう」
手紙を開きマイクを握った瑠菜は、上目遣いであたしを見ると控えめな笑顔を作った。
「ほのかはどんな時でも、笑顔であたしたちを引っ張っていってくれたね。あたしは、そんなほのかが大好きです」
絶対嘘だと思った。
控え室では目も合わせてくれないのに、そんなふうに思っている訳がない。
いつもより高めの可愛らしい声を作って、いかにも本当に思っているかのように読み上げる瑠菜はある意味プロだと思う。
「今回のことで、ほのかはすごく苦しんでいて……」
瑠菜は涙で言葉につまってしまったかのようにしばらく手紙で口元を隠して間を取った。
再びあたしに視線を戻した彼女の目には、涙は全然たまっていない。
「だけど、あたしはほのかのこと信じています。あたしたちのセンターは、ほのかしかいないから……これからも一緒に頑張ろうね」
読み終えた手紙を閉じると、瑠菜はか弱そうに両手で手紙を握りしめる。
あたしに向かってニッコリ微笑んだ彼女に、あたしは引きつった笑顔しか作れなかった。
手紙を開きマイクを握った瑠菜は、上目遣いであたしを見ると控えめな笑顔を作った。
「ほのかはどんな時でも、笑顔であたしたちを引っ張っていってくれたね。あたしは、そんなほのかが大好きです」
絶対嘘だと思った。
控え室では目も合わせてくれないのに、そんなふうに思っている訳がない。
いつもより高めの可愛らしい声を作って、いかにも本当に思っているかのように読み上げる瑠菜はある意味プロだと思う。
「今回のことで、ほのかはすごく苦しんでいて……」
瑠菜は涙で言葉につまってしまったかのようにしばらく手紙で口元を隠して間を取った。
再びあたしに視線を戻した彼女の目には、涙は全然たまっていない。
「だけど、あたしはほのかのこと信じています。あたしたちのセンターは、ほのかしかいないから……これからも一緒に頑張ろうね」
読み終えた手紙を閉じると、瑠菜はか弱そうに両手で手紙を握りしめる。
あたしに向かってニッコリ微笑んだ彼女に、あたしは引きつった笑顔しか作れなかった。