好きの代わりにサヨナラを《完》
リハーサルが始まる前の会場では、水を飲んだり、ストレッチしたり、友達と話をしたり、メンバーは思い思いに過ごしている。
まだだらだらしているメンバーが多い中、一人だけ会場の隅で真剣に振り付けの確認をしている小さな女の子がいた。
初めて見る顔だけど、ここにいるからにはたぶん関係者なんだと思う。
一生懸命何度も同じ箇所の振り付けを繰り返しているけど、あたしたちのデビュー曲を踊っている感じがした。
不思議な顔をして見ているあたしに気づいたのか、涼夏はあたしをのぞきこんだ。
まだだらだらしているメンバーが多い中、一人だけ会場の隅で真剣に振り付けの確認をしている小さな女の子がいた。
初めて見る顔だけど、ここにいるからにはたぶん関係者なんだと思う。
一生懸命何度も同じ箇所の振り付けを繰り返しているけど、あたしたちのデビュー曲を踊っている感じがした。
不思議な顔をして見ているあたしに気づいたのか、涼夏はあたしをのぞきこんだ。