好きの代わりにサヨナラを《完》
リングに秘めた想い
リハーサルが夜遅くまで続いて、次の日の朝はなかなか起きられなかった。
それでも、学校の補習には行くと莉緒と約束していた。
あたしは重い体を引きずりながら、高校の制服に着替える。
蒼からもらったウサギのキーホルダーをつけた鞄を持って学校に向かった。
夏休み中の教室にいる生徒は、莉緒と恭平とあたしの三人だけ。
仕事が忙しくて勉強はやる気がない三人だけの教室は、黒板を書き写す音もそんなに聞こえなくていつもより静かだ。
蒸し暑い教室に、窓の隙間から少しだけ風が吹き込む。
あたしは頬杖をついて、ぼんやり窓の外を眺めていた。
それでも、学校の補習には行くと莉緒と約束していた。
あたしは重い体を引きずりながら、高校の制服に着替える。
蒼からもらったウサギのキーホルダーをつけた鞄を持って学校に向かった。
夏休み中の教室にいる生徒は、莉緒と恭平とあたしの三人だけ。
仕事が忙しくて勉強はやる気がない三人だけの教室は、黒板を書き写す音もそんなに聞こえなくていつもより静かだ。
蒸し暑い教室に、窓の隙間から少しだけ風が吹き込む。
あたしは頬杖をついて、ぼんやり窓の外を眺めていた。