好きの代わりにサヨナラを《完》
こんなことしてはいけないとわかっているけど……

あたしは蒼の実家の電話番号をメモってきてしまった。

これが今、彼との唯一のつながりだ。



あたしは小さく折りたたんだメモ用紙を開く。

鉛筆で書かれた数字をしばらく眺めていた。



彼と会うのは、これが最後になるかもしれない。

あたしはスマホを取り出して、メモ用紙に書かれた数字を入力した。
< 193 / 204 >

この作品をシェア

pagetop