好きの代わりにサヨナラを《完》
控え室に戻ると、瑠菜が芽依と一緒にブログに載せる写真を撮っていた。
「美憂も入って!」
あたしと美憂は一緒に部屋に入ったのに、瑠菜はなぜか美憂にだけ声をかけた。
あたしが映画の撮影でいないうちに、みんな仲良くなってしまったみたい。
一緒に過ごす時間が短かったから距離ができてしまっただけだと思いたいけど、なんとなく避けられてる感じがした。
美憂たちが楽しそうに写真を撮っている間、誰からも声をかけられないあたしはみんなに背を向け、荷物を整理するフリをして鞄を開けたり閉めたりしていた。
「みんなで一緒に撮ろうよ!」
瑠菜の声かけで、メンバー全員が一箇所に集まる。
その『みんな』の中に自分は含まれてない気がして、あたしは振り返らずに鞄からスマホを取り出した。
「ほのかもおいでよ」
リーダーの涼夏(リョウカ)が壁際でポツンと立っているあたしに気づいたのか、声をかけてくれた。
「あたしはいいよ……」
笑顔でピースサインを作っているみんなを横目に、あたしはスマホを持って部屋を出た。
「美憂も入って!」
あたしと美憂は一緒に部屋に入ったのに、瑠菜はなぜか美憂にだけ声をかけた。
あたしが映画の撮影でいないうちに、みんな仲良くなってしまったみたい。
一緒に過ごす時間が短かったから距離ができてしまっただけだと思いたいけど、なんとなく避けられてる感じがした。
美憂たちが楽しそうに写真を撮っている間、誰からも声をかけられないあたしはみんなに背を向け、荷物を整理するフリをして鞄を開けたり閉めたりしていた。
「みんなで一緒に撮ろうよ!」
瑠菜の声かけで、メンバー全員が一箇所に集まる。
その『みんな』の中に自分は含まれてない気がして、あたしは振り返らずに鞄からスマホを取り出した。
「ほのかもおいでよ」
リーダーの涼夏(リョウカ)が壁際でポツンと立っているあたしに気づいたのか、声をかけてくれた。
「あたしはいいよ……」
笑顔でピースサインを作っているみんなを横目に、あたしはスマホを持って部屋を出た。