好きの代わりにサヨナラを《完》
「どれがいいかなぁ」
男性向けのアクセサリーや小物を手に取っては元の場所に戻す美憂。
もう父の日はとっくに過ぎているし、イメージ通り女の子らしくて可愛いものが大好きな美憂がこんな男物を自分用に買うわけはない。
誰のために買うのかわからない商品を真剣に選んでいる美憂は、すごく幸せそうな顔をしていた。
「誰に買うの?」
不思議そうに聞いたあたしに、美憂はメンズアクセサリーを手に持ったまま振り返った。
「えー、秘密」
意味深に首をかしげた彼女に、あたしは嫌な予感がした。
「どっちがいいと思う?」
今度は違う柄のネクタイを二つ持ってきて、あたしに見せる。
ずいぶん年上の男性なんだろうか。
「ねぇ、美憂。アイドルは恋愛禁止だよ」
男性向けのアクセサリーや小物を手に取っては元の場所に戻す美憂。
もう父の日はとっくに過ぎているし、イメージ通り女の子らしくて可愛いものが大好きな美憂がこんな男物を自分用に買うわけはない。
誰のために買うのかわからない商品を真剣に選んでいる美憂は、すごく幸せそうな顔をしていた。
「誰に買うの?」
不思議そうに聞いたあたしに、美憂はメンズアクセサリーを手に持ったまま振り返った。
「えー、秘密」
意味深に首をかしげた彼女に、あたしは嫌な予感がした。
「どっちがいいと思う?」
今度は違う柄のネクタイを二つ持ってきて、あたしに見せる。
ずいぶん年上の男性なんだろうか。
「ねぇ、美憂。アイドルは恋愛禁止だよ」