ソラは今日も喧嘩中
「今回は当たりだったかも。」

映画館を出て第一声、壮一が満足げにそう言った。

「ハズレとかあるんだ?」

「割とあるよ。まぁ、俺の好みかどうかってだけだけどね。」

腕時計を見ると、時刻は3:30。

大空の試合が始まった頃だ。


まだ胸のざわめきは落ち着かない。

なんだろう、これ。

なんだか、悪いことが起きるような。


「なんか、顔色悪い?」

壮一が心配そうに声をかけた。

「ううん!全然大丈夫だよ。」

そう答えると、

「ん、よかった。

もう一箇所行きたいところがあるんだけど。」

「いいよ!行こ行こ。」

そう言って、胸のざわめきに目を背けて、壮一の後を着いていった。
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