ソラは今日も喧嘩中
そういえば、ケータイ電源入れてなかったな。

そう思って電源を入れると、不在着信が2件と、留守番電話が1件入っていた。

「ごめん、ちょっと止まっていい?」

そう言って、途中で止まって確認すると、どれも咲子からの連絡だった。

留守番電話なんか入れて、どうしたんだろう?

そう思って確認をすると、


『咲子です。デート中ごめんね。

大空君がさっき救急車でN大学病院に運ばれてきました。

詳しいことは何もわかりません。

これ聞いたら折り返し連絡くれると嬉しいです。』


そういう咲子の声は、いつになく真剣だった。

着信履歴を見ると、14:40と出ていた。

あの悪い予感は、これだったんだ。

壮一が心配そうにこちらを見てくる。

「大丈夫?なんかあった?」

そう声をかけてくれた。

「大空が、大空が倒れた...。」

そう言うと、

「行ってきなよ。」

そう言って、ぽんっと背中を叩いてくれた。

「ごめん、壮一。ありがとう。」

そう言うと、少し悲しそうな顔で、ほら、と手を振ってくれた。

そんな壮一を背に、私は病院へと駆けた。
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