ソラは今日も喧嘩中
大空、大空、大空!

何があったかわからない。

でも、彼の事だからきっと大したことなんかなくて、着いたらヘラヘラしてたりして。

不安は募るのに、そんなことを考える。

正確に言えば、そう考えなければ心が持ちそうになかった。


そうだ、咲子に連絡しなきゃ。

そうして咲子に電話をすると、2回コールしただけですぐに咲子が出た。

『あ、こにちゃん!

大空くん体育館前でトラックに撥ねられたみたいで。

たまたまパパのところ来たら大空くん運ばれてきて...

いま、手術室!』

「わかった、今向かってる。」

それだけ言って電話を切った。

また、私は慣れないパンプスで走った。

途中でもどかしくなって、パンプスを脱いで裸足になった。

周りからはきっと変な目で見られているだろう。

それでもいい、大空のところに早く、早く。
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