ソラは今日も喧嘩中
「で、どうしたの?」

私のお皿にはドーナツが二つ、咲子と桜のお皿にはドーナツが一つづつ乗っかっていた。

咲子はフレンチクルーラーを食べている。

私と桜は、にらめっこ。

「大空が、治らないって。

この間病院行ったときたまたま聞いちゃって、でも...」

「でも?」

桜は真っ直ぐに私を見つめて、捉えて離さない。

「私に隠してるの。

私、そんなに力になれない?」

そう言って、大空に言いたい事をそのまま桜にぶつけた。

桜は目を閉じて、深い溜め息。

それから、咲子が口を開く。

「こにちゃんが大事だからじゃない?」

そう言って、ニコリとする。

「でも、もっと頼って欲しい。」

そう言うと、

「それ、大空くんに言ったの?」

咲子は、首を傾げた。さらに、

「大空君が思ってること、こにちゃんがわからないように、

こにちゃんが思ってること、大空君もわからないんじゃない?」

そう言って、またドーナツを食べ始めた。
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