ソラは今日も喧嘩中
「こここ小西空です!平中出身です!えと、えと、...お菓子を...食べることが趣味です!よろしくおねがいします!」

後ろから笑い声が聞こえた。

な、なによ!

「お前っ食べることが趣味ですって...あーはっはっはっ!!腹いってぇ!!!」

お腹を抱えて涙目になりながら笑っている。

このやろう。

好きなものは好きなんだ、しょうがない。

「あたしたち、凄く合いそうだね!よろしくね!」

後ろを向いて笑いかける古賀さんは、お花が飛んでいて天使のようだった。

後ろの悪魔と違って。

お菓子を作る古賀さんと、それを食べる私。

ここで需要と供給は成り立った。

つぼから抜け出した大空は、自己紹介を始めた。

「西園寺大空です。平中出身です。

中学ではバスケやってました。

誕生日は5/1です。プレゼント待ってます☆

あと、前の奴と名前一緒なんで、俺は大空、前の奴はこにちゃんって呼んでやってくださーい。」

なんと図々しい奴だ。

というより、なぜあんたに決められなきゃならんのだ。

これでは何のためにここに来たのかわからない。

友達と離れてまでここに来て、一番離れたい奴がここにいる。

最悪な状況下だった。
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