ソラは今日も喧嘩中
次の日の放課後、掃除当番をしている間に大空はもう病院に行ってしまっていた。

もちろん、今日も一言も交わさずに。

だから、私は病院に向かい、ロビーで大空の診察の終わりを待った。

一言LINEをしようかとも思ったが、私か一方的に閉ざした窓口は、まだ未読状態で、それを開くことも出来なかった。

すると、咲子パパと共にやって来たのは大空だった。

なんとなく、前の人に隠れるようにしてそれを見守る。

すると、咲子パパの声が聞こえた。

「それじゃ、あっちの方の病院に連絡入れておくから。
私の紹介だと言えばすぐに分かるよ。

日本語も対応してくれるはずだから。」

あっちの病院??

日本語???


大空は、どこに行ってしまうの?


―ずっと隣にいると、それが当たり前だと思っちゃダメだ―


昨日の羽山くんの言葉が胸に刺さる。

でも、だから、今動くんだ。
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