ソラは今日も喧嘩中
「大空が、どこにいてもかまわない。」

こにちゃんは強くはっきりそう言った。

「私が一番そばにいたい。」

そう言って、俺の手をぎゅっと握りしめた。

俺の心は大きく揺らいだ。

でも、俺だって決めたんだ。

そっと、握りしめてくれたこにちゃんの手を解き、

「俺、アメリカに行く。だから、こにちゃんのそばにはいれない。」

こにちゃんは、また強い眼差しのまま、俺を見つめていた。

「別れよう。」

声が震えないように、必死にふり絞った一言にこにちゃんは、

「嫌だ。」

すぐにそう返した。
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