ソラは今日も喧嘩中
「きゃあ!?」

ゴツン!

「った!」

目の前には、真っ赤な顔のこにちゃんがいる。

「いってぇよ、ばか!」

こにちゃんの頭が顎にあたり、結構本気で痛い。

うる目で訴えると、こにちゃんもうる目。

「っ〜〜!なんで起こしてくれなかったの〜!?」

「お前が寝るって言ったんだろーが!」

「だって、頭っ...!」

ああ、そうか。

俺の肩に頭を乗せてたことがよっぽど恥ずかしかったのだろう、それを改めて言葉にするのさえ恥ずかしいらしい。

にやり。

「だって、あんまり気持ち良さそうに寝てるから起こしちゃ悪いと思って。あー、可愛かったなぁ。」

「あーーー!やめてーーー!
え、私なんか言ってた!?いびきかいてない!?歯軋りしてない!?!?」

「えーっとねぇー、」

「あーーわーーわーー!やっぱなし、言わないで!」

どっちだよ!まあ、特に何もなかったんだけどね。面白いからそのままにしておこう。

「わーかったって、言わない。」

そう言うと、顔を手で仰ぎながら上目遣いをしてきた...んじゃなくて、睨んでるのね、はいはい。

またかわいいなんて言ったら怒られるんだろうな、と、ふと考えたら、また面白くてふきだしてしまった。
< 28 / 152 >

この作品をシェア

pagetop