ソラは今日も喧嘩中
放課後、帰りのホームルームが終わった瞬間に電球が近づいてきた。

「ね?言ったでしょ?」

そう得意げに言ったが、私の言葉はよそに難しい表情だ。

そして無言のまま私の机も運んでくれた。

そうかと思うと、手を引っ張られ玄関まで。

「じゃあ、あれは誰だ。」

指さす先には、玄関でスマホをいじる長身の彼。

ネクタイの色が赤いから、三年生かな。

「誰って...。知らないし。誰よ?」

質問に質問で返してしまった。

するとまた手を引かれて、影に隠れる。

「な、なに...っ!」

しー!と全力でやって、また指を指す。

その先には、先程の先輩と一緒にいる咲子の姿。

「待った?」

「いや。行くか。」

そう言って帰ってしまった。

「えーーー!?」

「こにちゃん声でかい!だから言ったろ!?」

こ、これは...

彼氏!?彼氏なの!?

「電球、行くよ!」

今度は私が電球の手を引いて玄関を出た。
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