ソラは今日も喧嘩中
放課後、体育の時とは裏腹に、重い足取りで紙に書いてある場所へと向かった。

そういえば、そこって告白スポットだっけ。

私も告白とか、されてみたいなぁ。

できれば長身で、イケメンで、紳士的で、頭も良くて、運動神経抜群で、男らしい感じの....

なんてくだらないことを考えながら、少しでも気持ちを盛り上げてガラリと戸を開けた。

すると、そこにいたのは

長身のイケメン。

「あ、空ちゃん!よかった、来てくれた。」

って....

「松岡くん!どうしたの!?」

てっきり女の子が待ち構えているのかと思ったら、松岡くんだ。

もしかして、松岡くんって....そっち系の人....?

幻滅するな、自分!アイデンティティ!!

訳の分からない呪文を自分に言い聞かせ、松岡くんの言葉を待った。

「えっと、空ちゃん。」

「は、はい!」

顔を赤らめる松岡くんは、どうやら本気らしい。

ショックを受けるな!

しかし、整った顔だなぁ。

きっとモテるだろうに。

あ、でもそっちならしょうがないよね、うんうん。

あ、でももしかしたら大空ってそっちなのかな!?

え、まって、だとしたら成立しちゃうんじゃ!?!?

まって、それは待って!さすがに心の準備が!
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