ソラは今日も喧嘩中
「で?」

食後、咲子のお部屋にお邪魔している。

今の、で?は、当然桜だ。

「で?って言われてもなぁ。

大空が私を好きとか、もう罰ゲームとしか思えなくて。

ていうか、仮にだよ?付き合ったとして...

大空と空ってどうよ!?

私は、彼氏には名前で呼んでもらいたいの!」


「あんたは、人の事には敏感なくせに、自分のことにはまるで無頓着ね。」

はぁ、と、大きなため息をつかれた。

「でもさ、大空くんも振られる理由がそんなんじゃ、可哀想だなぁ。」

う、確かに咲子の言う通りだ。

「そ、そうだけど...でも、恋愛対象として見たことなかったから、よくわかんない...」


今まで誰かに告白されたことなどなかったし、たて続けにイケメン二人に告白されるだなんて、人生最大の《モテ期》かもしれない。


もしかすると、ここを逃すと一生ないかも...


「こにちゃん、モテモテだねぇ。

でもね、好かれた人の中から選ぶんじゃなくて、自分の好きな人を選ぶんだよ?」

咲子に、みごとに心を読まれた気がした。

「...うん。」
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